もりのぶ小児科|新宿区西五軒町の小児科

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結核について

結核は、結核菌という細菌の感染で起きる病気です。

結核菌は主に肺の内部で増え、症状は、咳、痰、発熱、呼吸困難などの風邪に似た症状があらわれることが多いです。
なお、肺以外の臓器がおかされることもあります。
肺以外では、腎臓、リンパ節、骨、脳などに影響をあたえます。

近年の日本では、昔に比べて結核患者はかなり減少しています。
しかし、毎年2万人を超える結核患者が発生しています。

さらに、結核は大人から子供へ感染することもあります。
結核菌への免疫は、母親からもらうことができません。
そのため、新生児も感染のリスクがあります。

乳幼児は抵抗力が弱いため、結核菌に感染すると結核症や結核性髄膜炎を発病することもあります。
また、重い後遺症になる可能性もあります。

もりのぶ小児科では、BCGワクチンの接種を行っています。
下記のボタンよりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

 

結核は治るの?

以前の結核は、治りにくい病気として多くの方が亡くなっていました。

しかし、今は医療の発展によって抗結核薬などの薬が開発され、適切に処方された薬を飲むことで完治できるようになりました。

病院への受診が遅れたり、診断が遅れたりすると病気が進行し、死に至る場合もあるので注意が必要です。

また、人にうつしてしまう可能性がある場合は、入院での治療が必要になります。
自己判断で薬を飲むのをやめたり、薬の服用回数を守らなかったりするのはやめましょう。

医師の指示通りに薬を飲まなかった場合、結核菌が薬に対して抵抗力を持ってしまいます。
結核菌が薬の抵抗力を持つと、薬が効かなくなってしまいます。

結核の治療は、正しく薬を飲み、治療が終わるまで継続して薬を飲むことが大切です。

 

BCG(ワクチン)とは?

BCGは、結核を予防するワクチンです。
ここからは、BCGについて効果、打つ場所など解説していきます。

 

どのような効果がある?

BCGワクチンとは、結核を予防するために接種するワクチンです。

BCGワクチンの効果は、乳幼児期に接種を行うと結核の発症を52〜74%ほど抑えられます。
全身性の結核や小児の重篤な結核に対しては、64〜78%ほど予防できます。

また、BCGワクチンを一度接種すれば、BCGワクチンの効果は10~15年ほど続くとされています。
新生児が結核にかかってしまうと、成長に対する影響があるので、できるだけ早めにワクチンを接種することが好ましいです。

 

BCGワクチンを打つ場所は?

BCGワクチンを打つ場所は、法律で上腕外側の中央部と決まっています。

通常は左腕上腕に接種します。

例外として、BCGワクチンの接種前に一方の腕にケガや他の予防接種を行った場合は、逆の腕に接種します。
また、肩、背中、太もも、かかと、お尻などへの接種はできません。

足やお尻に接種すると、接種した部分を清潔に保つことが難しいため、雑菌などに感染する可能性があります。

肩の近くに接種した場合は、逆にBCGワクチンの反応が強くでることもあります。

上腕外側以外の接種部位を希望する場合は、任意接種となり有料となります。

任意接種を希望する場合は、個別に医療機関へ相談しましょう。

結核を完全に予防できる?

前述した通り、BCGワクチンは接種後、10~15年ほど効果が続くとされています。
BCGワクチンは特に、小児の結核予防効果があります。

しかし、成人の結核予防に対する効果はあまり高くない傾向にあります。
普段の生活で感染する可能性は、学校や家庭、会社など常に感染する可能性はあります。

BCGワクチン以外の予防対策として、

 

  • 結核の定期健康診断をきちんと受ける
  • 2週間以上せきが続く場合はすぐに病院へ受診する

などがあります。
結核の定期健康診断とは、結核を発病した場合、周囲の方に感染をうつす恐れが高い方に対して実施する健康診断です。

法律により学校、病院、介護老人保健施設、社会福祉施設などは結核の定期健康診断を受けることが義務付けられています。

下記に結核の定期健康診断の対象者などを表にあらわしています。

 

実施義務者

対象者

実施時期

学校(※1)長

業務に従事する者

毎年度

大学、高等学校、高等専門学校、専修学校又は各種学校の学生、生徒(修業年限が1年未満のものを除く。)

入学した年度

病院・診療所・助産所管理者

業務に従事する者

毎年度

介護老人保健施設長

業務に従事する者

毎年度

社会福祉施設(※2)長

業務に従事する者

毎年度

65歳以上の入所者

65歳に達する日を属する年度以降、毎年度

刑事施設長

20歳以上の被収容者

20歳に達する日を属する年度以降、毎年度

※1 学校教育法に定める学校のほか、専修学校及び各種学校を含み、幼稚園を除く
※2 社会福祉法第2条第2項第1号及び第3号から第6号までに規定する施設

結核の健康診断を受けることで、結核を早期に発見し、集団感染を防ぐことができます。
そのほか、日頃から免疫力が低下しないように規則正しい生活を送る事が大事です。
栄養バランスの良い食事、十分な睡眠、ウォーキングなど適度な運動が大切です。

 

BCGワクチンの接種回数と接種頻度は?

BCGワクチンの接種回数と接種頻度はどのくらいなのでしょうか?

以下でそれぞれ説明します。

 

接種回数

BCGワクチンの接種回数は、生後1歳になるまでに1回接種します。
基本的な接種期間は「生後5カ月から8カ月に達するまで」とされています。

地域によっては結核の発生状況などの事情により、もっと早い時期に接種することもあります。

また、定期の予防接種期間に入院をしていたり、その他の事情でBCGワクチンを接種できないこともあるかもしれません。

退院後やBCGワクチンを打てない事情が解消した日から、2年を経過するまでの間は定期接種が認められています。

しかし、生後4歳に達するまでとされています。

接種頻度

BCGワクチンの接種頻度は、前述した通り1回です。
また、成人の肺結核の予防に対しては効果が弱いため、国内では4歳未満を対象としています。

 

BCGワクチン接種の翌日は?

BCGワクチンを接種した翌日は、7日間は毎日観察しましょう。
BCGワクチンを接種すると、およそ10日後に接種したところが赤くポツポツがあらわれます。

さらに1〜2カ月たったころに針痕(はりあと)の反応が強く出ます。
BCGワクチンを接種後3カ月頃までには治り、かさぶたができて小さい傷あとが残ります。

また、小さいうみがでることもありますが問題ありません。
BCGワクチンを接種後の皮膚の反応は、抵抗力がついた証になります。

BCGワクチンを接種した日は、お風呂に入ることができます。
接種した部分をもんだり、ひっかいたりしないようにしましょう。

その他、接種した部分を直射日光に当てないように気を付けましょう。

また、接種した日や翌日などに赤く腫れあがってしまうこともあります。
ほとんどの場合は、6,7日後に症状がおさまります。

もし、症状がおさまらない場合は、BCGワクチンを接種した医療機関へ連絡してください。

 

BCGワクチンの跡は残るの?

BCGワクチンを接種後3~4カ月頃に、小さな傷あとが残ります。
しかし、上腕以外の場所にBCGワクチンを接種すると、ケロイド状にあとが残る可能性があります。

ケロイドとは、傷あとが盛りあがった状態のことをいいます。
ケロイド状に傷あとができるのを避けるために、BCGワクチンは上腕に打ちます。

 

コッホ現象とは

結核に感染している方が、BCGワクチンを接種すると接種後10日以内に接種部位が赤く腫れたり、うみがでたりします。
BCGワクチンを接種後、早い段階に症状が出ることを「コッホ現象」といいます。

コッホ現象は一種のアレルギー反応によるものと考えられています。
コッホ現象が出た場合は、すでに結核菌に感染している可能性があります。

しかし、コッホ現象は、結核菌に似た菌に感染した場合でも症状があらわれることがあります。
そのため、必ずしも結核に感染しているわけではありません。

コッホ現象の症状があらわれた場合は、すぐにBCGワクチンを接種した医療機関を受診しましょう。

乳幼児の結核菌の有無や、周りの方の結核の確認をする必要があります。

また、平成17~21年度に厚生労働省にコッホ現象として報告された例は814例あります。
814例を検証した結果、コッホ現象による重大な障害はなかったと報告されています。

 

まとめ:BCGワクチンについて

今回は、BCGワクチンや結核の情報を中心にお伝えしました。

要点を以下にまとめます。

  • 結核とは、結核菌という細菌の感染でおきる病気である
  • BCGワクチンを一度接種すれば、BCGワクチンの効果は10~15年ほど続く
  • BCGワクチンを接種後3カ月頃までにかさぶたができて、小さい傷あとが残る
  • コッホ現象は、接種後10日以内に接種部位が赤く腫れたり、うみがでたりする現象である

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

 

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また、もりのぶ小児科では、BCGワクチンの接種を行っています。
下記のボタンよりお気軽にお問い合わせください。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。