2022/08/26
熱性けいれんとは
1歳から6歳くらいまでの子どもが急な高熱(38℃以上)に伴って起こすけいれんのことです。日本では10人に1人程度の子どもが起こし、決して珍しくありません。
- 1~2歳が多いです。
- 1日中起こりますが、夜間がやや多い傾向があります。
- 発熱後24時間以内に起こりやすいです。
どんな症状?
- 意識がなく、1点を見つめたり白目をむく。
- 全身が硬くなったり、手足がガクガクする。
- くちびるが紫色になる。
- 歯をかみしめる。
- 発作はほとんど平均2~3分で自然に止まります。
けいれんを起こしたら?
- 慌てない。舌を噛んで死ぬことはないので、強引に口にものを入れたりこじ開けたりしない。
- 子どものそばを離れないようにしましょう。
- 静かに体を横たえ、顔を横に向け、着ているものをゆるめましょう。
- 子どもの体の動き、ひきつけを起こしている時間をみましょう(診断の手助けになります)。
- 吐きそうなときは吐いた物が気管にはいらないよう、顔を横に向けましょう。
こんな時は直ちに診察を受けましょう。救急車を呼びましょう!
➀けいれんが10分以上続く時
②短い時間に繰り返し発作が起こり、この間意識がはっきりしない時
③体の一部だけがけいれんを起こしている時
④けいれん後に手足の動きが悪い時
今後、けいれん止めの薬を予防的に使うときはこんな時です
- 熱性けいれんを起こす前から発達に遅れがある
- けいれんの時間が長い
- 発作が体の一部に起こる
- 発作の回数が多い
- 1歳以下、6歳以上で初めて起こった
- 脳波に異常がある
けいれん止めの座薬の使用法
使用のタイミング
熱性けいれんは体温が上昇するときに起こりやすいので、37.5℃以上の発熱に気づいた時には、できるだけ速やかに使用してください。
38℃以上の発熱が続く場合には8時間後に2回目を使用してください。
解熱剤と併用する場合には30分以上間隔をあけてください。
一時的に多少のねむけ、ふらつきが出現するときがあります。
薬が身体の中からでていくと、時間とともに軽くなります。